派遣SEとしての収入だけでは厳しい…という場合、副業を始めてみてはいかがでしょうか。実際派遣スタッフの約3割は、何かしらの副業をしているという話も聞きます。中には副業で経験を積み、十分な実績を積んでからフリーランスへの転身を図るエンジニアもいるようです。いきなりフリーランスになると、案件獲得がうまくいかず苦労する可能性があります。まずは副業からスタートすれば、独立開業への道がスムーズに拓けるかもしれません。
そもそも、派遣SEは副業ができるのでしょうか。基本的には可能ですが、派遣元の企業が禁止している可能性もあるため、副業を始める際は必ず派遣会社の労働契約書・就業規則を確認しましょう。たとえ副業が可能であっても、副業が忙しくて派遣の仕事に穴を開ける…などはもっての外です。体力やメンタルにも余裕がある範囲で行わなければ、どちらの仕事にも迷惑をかける可能性があります。副業を行う場合、会社や仕事に損害を与えないことが大原則です。
なお、派遣・正社員問わず、副業での収入が20万円を越えた場合は、確定申告を自身で行う必要があります。それなりに手間がかかるので、請求書など必要な書類はしっかりと整理しておきましょう。
派遣SEが副業を行うと、どんなメリットがあるのでしょうか。
まず第一は、収入が増えることでしょう。どうしても派遣は正社員より収入が低い傾向にあるため、収入アップのために副業を行っている人がほとんどです。自由に使えるお金が増えれば、心に余裕が生まれます。また、独立資金を貯めることもできるでしょう。
新たなスキルや知識を獲得できる点も魅力です。フリーランスになると幅広い業務を行わなければならない可能性が高いため、さまざまな副業を経験してできることを増やしておくと、SEとしての市場価値を高めることができます。また、新しいことを経験することで、自身の新たな可能性を見つけることもできるでしょう。
副業は、派遣業務の手が空いた時間に行うことになります。そのため、できるだけ在宅で行えるものがよいでしょう。在宅勤務可能であれば、都合のよい時間に好きな場所で働けます。柔軟性が高いため、派遣の仕事に影響を与えず、自分のペースで副業を行うことができます。
副業で一般的なのは、クラウドソーシングです。クラウドソーシングを使えば、豊富な案件の中から、自分がやりたい仕事に挑戦できます。煩雑な契約や営業などが不要なので、気軽にスタートできる点もメリットです。また、SE関連の案件だけでなく、簡単なアンケート入力やライティングなど、業務とは無関係の案件に挑戦することもできます。
単純に収入を増やしたいのであれば、株式投資やFX、仮想通貨などを行うのもおすすめです。ブログやホームページを運用し、アフィリエイト収入を得る方法もあります。
派遣で働き続けることに疑問を持ち始めたSEは、キャリアアップに役立つスキルを磨くのもおすすめです。ある程度の経験を積んで技術を身につけた中堅SEは、新人指導と育成を任せられることが増えてきます。また、目標達成に向けてチームメンバーを統率するチームマネジメントも中堅SEになると求められる機会が増えるでしょう。このような役割が期待される中堅SEは、マネジメントスキルを磨くことで成長を実感しやすくなり、評価も得やすくなります。
エンジニアが派遣で働き続けることは、収入の面で大きく損をしていると思います。派遣会社がサポートをしてくれるというメリットはありますが、そのサポートが必要なものであるか、自分には不要、あるいは少しでいいのか、ということがフリーランスになることで切り分けが可能です。どうしても面倒、あるいはできないことであれば、専用のサービスや外部に任せてしまえばいいのです。その費用を支払っても十分の収入が、フリーランスになることで得られるのです。
SEにとって資格というと、「転職に有利なツール」という印象が強いのではないでしょうか。もちろんその通りなのですが、資格取得にはもうひとつの利点があります。それが「資格手当」です。資格手当の基準は会社によって異なりますが、もし今勤めている会社に資格手当がなかったとしても、次の転職先では資格手当制度があるかもしれません。同じスキルを持っていても資格という目に見える形として取得しているか否かで、収入が変化するのですから、取得しておくに越したことはありません。